個人事業を法人にするという事

税金のお話

個人事業をやっていると
必ず出てくる議論が
「法人を作った方がいいか?」
という事です。

この事業を法人へ移行するかどうかは
法人化して「何をしたいか?」
で判断基準が大きく分かれます。


今回は、そんな法人化について
考えていきます。

今回は、そんな法人化について
考えていきます。

法人化の目的

まず、法人化を行う場合に
重要なことは「目的」です。

何のために法人化するのか
によって、判断要素が異なってきます。

例えば、節税目的で法人化するなら
現状での所得税・住民税額
法人化後の法人における法人税・法人住民税
個人における所得税・住民税の合計額
がいくらになるかを計算し、判断することになります。

他には、信用力が必要であれば、
一連の設立事務手続き
今後新たに増える事務作業や必要なコスト上昇
天秤にかけ、それでも法人化が
必要なら行えばよいと考えます。


他にも、消費税の免税事業者特典を使いたいや
社会保険制度が欲しいなどもあるかと思います。



ちなみに私の場合、
「健康保険と厚生年金が欲しかった」
からです。

それには、私自身が税理士であることから
法人税の申告書作成ができるので
コスト上昇につながらなかったのが大きいです。

反面、社会保険の手続きや給与計算は
ほとんどしたことがなかったので、
悪銭苦闘することになりましたが・・・

法人化のメリット

それでは、法人化のメリットに
ついて、ひとつづつ考えていきます。

最高税率が低い

法人税の税率ですが、
最高で23.2%となります。

一方、所得税は5%~45%となります。

画像
国税庁ホームページより

https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/pamphlet/zeisei_r5.pdf

課税される所得金額が
900万円を超えたところから
税率は所得税の方が高くなっております。

この900万円が一つのラインだと
目安として覚えておきましょう。

赤字は10年繰り越せる

所得税の場合、青色申告を
選択していると赤字は3年間繰り越せますが、
法人税では、10年となります。

よって、急な赤字が発生した場合でも
取り戻す時間は、個人事業よりは
多く残っていることになります。

役員の給与(報酬)が費用処理できる

個人事業の場合、事業主への給料は
必要経費になりませんでしたが、
法人になると代表者への役員報酬は
費用計上が可能
となります。

ただし、一定のルールの範囲内でないと
認められませんが。

また、所得税の計算上でも
給与所得控除」が適用できます。

よって、この二つを理解して
適正な報酬設定ができると
税金を安く抑える効果が期待できます。

信用力が上がります

やはり、個人より法人の方が
信用力は上がります

登記の規定等、厳格に定められている
反面、信用力は非常に高くなります。

そういった面でも、
法人化した方が、営業面でも
有利に働く可能性があります。

新たに増える事務負担

では、法人化により新たに増える
事務負担について、考えていきます。

社会保険、給与計算

例え代表者一人の場合でも、
社会保険への加入は義務となります。

また、個人事業の場合は、
生活費として自由にお金の出し入れが
できたでしょうが、
法人化するとあらかじめ決められた
役員報酬の支給額を超えて
引き出すことはできなくなり、
きっちりと給与計算をする必要も
発生してきます。

このあたりの事務作業は、
意外と後々負担感を感じてきます。

法人税の申告書の作成が必要

法人税の申告書は、
所得税の申告書と比べて
比較にならない程のボリュームと
難易度が上昇します。

なかなか本業をしながら
自身で申告書作成を習得するのは
困難であると考えられます。

よって、法人化と同時に
税理士に依頼することを
前提に検討するのが賢明かと考えます。

赤字でも課税されます

今までは、赤字であれば
所得税は課税されなかったと思いますが、
法人の場合、赤字でも課税されます。

金額にすると7万円前後ですが、
儲かってないのに納税が発生するのは、
あまりいい気分ではないと思います。

事前に念頭においておきましょう。

廃業も手間がかかる

廃業の際も、
清算手続きが煩雑です。

登記を進めながらになりますので、
司法書士との連携が重要となってきます。

おそらく、通常は
廃業手続きは初めての方が多いと
思われますので、
専門家に依頼することが
現実的かと思います。

そちらも、念頭においておきましょう。

まとめ

今回は、法人化することについて
考えてみました。

法人化することで
メリットを享受できる反面
デメリットもあります。

そのデメリットが
受け入れ可能なのか否か
判断は分かれるかと思います。

長い目で見て、
デメリットが負担にならないか
事前に充分検討するようにしましょう。


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