今回紹介するのはアクティビスト(物言う株主)です。
上場企業において、過去最多を記録しているようですが、中小企業に関係ないかと言えば、必ずしもそうとは限りません。
今回は、中小企業のアクティビスト対策について、紹介します。
アクティビストの主な提案内容
株主からの提案としてすぐ思いつくのは、「株主還元」が多いかと思います。
主には、「増配」や「自社株買い」です。
前回のブログでもご紹介しましたが、自社株買いは会社の価値がアップするので、株主にとっては非常に魅力的です。
また、増配についても、単純に受け取れる配当金が増えるので、株主としてはうれしい対策です。
ご興味のある方は、以下のブログをご参照下さい。
経営に関する提案が増加している
しかし、最近の株主からの提案は、経営に踏み込んだ提案が増えています。
主には、以下の提案です。
・ 不採算事業の売却を含むM&A
・ 取締役の解任
・ 事業戦略の見直し
この提案、必ずしも企業価値を上昇させる提案は多くはないですが、却下をするにしても株主を納得させる回答と社内の改革は求められます。
中小企業における影響
では、中小企業において、少数株主対策を講じていなければ、同じような事が起こり得ます。
詳しくは、以下のブログをご覧下さい。
中小企業においての株主提案に対する対応
もし、3%以上議決権を有している株主より「会計帳簿の閲覧」を請求され、会計帳簿を基に事業戦略の見直し提案を要求されたと仮定しましょう。
中小企業においては、会社の代表者が議決権の大多数を有しているケースが多いので、否決する事は簡単です。
しかし、否決するにしても「理由」は必要です。
否決する場合でも、株主の提案よりも会社が選択する事業戦略の方が効果的で合理的である旨を説明する必要性はあるでしょう。
中小企業において、今からでもできる事前対策
議決権の過半数を確保
まず大前提ですが、過半数の議決権を単独で確保できていなければ、早急に過半数確保をする必要があります。
その場合、多額の資金が必要となる為、いろんなパターンを試算し、慎重に進める必要があります。
少数株主からの買取りを穏便に打診する
少数株主から株式を買い取る旨を打診する事です。早めに取り組み、真摯に買取を説明して交渉をしましょう。
特に業歴の長い会社は、株式が分散している傾向があります。時間が経てば経つほど、解決は困難を極めますので、早めに対応を開始しましょう。
もし、買取が難航する場合は、定款を変更する事も選択肢となります。
まとめ
今回は、株主提案について、紹介しました。
もし株式が分散している中小企業のオーナーは、少数株式をそのままにしておいた場合のリスクを理解し、早めの対策を講じるようにしましょう。
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物言う株主の提案最多 1~6月、世界で10%増の147件 増配よりも経営に注文 – 日本経済新聞アクティビスト(物言う株主)が世界で発言力を強めている。1~6月に企業に対して提案・要求した件数は計147件と同期間で過去www.nikkei.com