経理作業を一瞬で効率化!バイバイ手作業、年間800時間の時間節約事例

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今回、紹介するのは私が経理事務職を25年程経験してきた際に、色々な業務の効率化を図りましたが、その一例をご紹介します。

経理業務を行っていると、「この作業、面倒だから楽にならないかな?」と思うことはありませんか?
このブログは、そんな経験から効率化に至った実例の紹介です。

第1回目は、年間800時間の作業時間を節約した経理業務の時短実例を紹介します。

中小企業の経理業務の非効率性

私が25年以上、中小企業で経理業務に従事して一番感じていたのは、非効率的な作業がとても多いという事です。

日常的に業務でExcelを使用する事が多く、社内の集計資料や社外へ送付する資料についてもExcelを使用している事が非常に多いです。

このExcelですが、パッケージ化されたシステムと比較し
・自分たちが集計したい形にカスタマイズできる
というメリットがありますが、
・最初にフォーマットを作るのに、労力が必要
・マニュアル化しないと、作成する人により結果が異なる
というようなデメリットも存在します。

最初に労力がかかるのは、致し方ないと考えますが、作成する人により集計結果が異なるのだけは、必ず避けなければいけません。逆に言えば、ここが担保されないなら、却って手間がかかるので、やらない方がいい位です。

経理業務において、業務を効率化する場合は、作業の効率化を考えるとともに、チェック機能をどのように担保するかが非常に重要と考え、設計段階から念頭において組み立てることが必要です。

効率化を実施した業務の実例紹介

では、今回紹介する効率化策は、「支払通知書の作成」です。

「支払通知書とは何?」と思われる方も多いと思いますので、先に支払通知書を説明します。

◆支払通知書
企業間取引において、支払側が請求側に対して発行する通知書です。
いつ・どこで利用した請求に対して支払うものかを企業間において、確認する為に発行される資料です。

この支払通知書ですが、そんなに活用する場面は多くないかもしれませんが、支払側の企業において、部署が複数あり、部署ごとに経理処理をしている場合、担当者ごとに支払日がバラバラという事があり、請求した側は口座に入金された金額が「どの部署に、いつ請求した金額」かを確認する為に、支払通知書をリクエストされることがあります。

例えば、A商事からB商店に対して、一ヶ月間に以下の5回の取引があったとします。

B商店a営業部 3/3 10,000円 → 4/20払い
B商店b営業部 3/4 10,000円 → 4/25払い
B商店a営業部 3/10 20,000円 → 4/30払い
B商店c営業部 3/20 10,000円 → 4/20払い
B商店a営業部 3/25 10,000円 → 4/25払い 

このように、請求した側は、4/20に20,000円、4/25に20,000円、4/30に20,000円の入金がありますが、一体いつの請求書が入金になったのかがわかりません。上記の例では、すべて4月中に入金がされているから把握しやすいですが、もし入金が5月にずれ込んだりすると、消込はさらに難易度が上がります。

この場合、A商事は、それぞれの支払いがどの請求書に対応するのかB商店に聞かなければ判明しないという状況になり、意外に負担になります。

地味ですが、経理には自分ではコントロールできない業務も数多くあり、周りから理解してもらえないという悲しい状況なのです。

支払通知書を自動で作成する手段

では、この支払通知書ですが、会計ソフトで自動作成される機能はあまり見たことがありません。

有料のソフトで、会計ソフトからダウンロードしたデータを利用して作成するソフトは存在しますが、有料です。
直接的な売上げが発生しない間接部門は、有料ソフトを導入するのはハードルが高い中小企業が多いので、なかなか積極的に有料ソフトを導入する事は少ないのが実情です。

よって、無料で行える効率化から考えなければ、実行が難しいです。

効率化した業務のシステム関係図と効率化策

では、実際の効率化を行ったシステムの関係図と効率化策です。

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新たに付け加える機能は、赤枠部分です。
従来は、赤枠部分を担当者が手作業で集計をしていたものを、ExcelのVBA機能を使って自動集計しようというもの。たったのそれだけなんです、実は。

経理業務の効率化実行の内容

効率化で準備するデータと目指すゴール

それでは、会計システムからダウンロードしたデータが以下の表だったとします。

画像

ここから、A商事の4/30払いを抽出したいとします。
以下のような表がイメージです。

画像

その結果、2件の支払いが該当する事が分かります。
このように、
・どの取引先
・いつの支払い
を集計したいのかによって、行う作業は変わる訳ですが、それをExcelのVBAで自動化します。

ExcelのVBAで自動集計

まず、先にお断りしておきますが、この自動化には、以下のような「プログラム」の知識が必要です。
一見、すごく難しそうに見えますが、私は市販の雑誌で独学で学びましたので、その気になれば習得できるかと思います。

画像

ここで、VBAを使うには正しい支持が必要です。
・どの取引先
・いつの支払い
を集計したいかを明確に指示します。

この「指示」の部分は、少々専門的な内容になりますので、またの機会に紹介します。

この指示さえ正しくできれば、永遠に間違わずに一瞬で集計を行ってくれるようになり、今までの作業時間が不要となるのです。

業務の効率化で大切にしている事

経理業務の中で、手作業での作業が多いと言いました。
今回紹介した業務効率化策ですが、聞いてしまえば、「なんだ、そんな事か!」と思うかもしれません。
でも、意外と「そんな事」でも、実行していない人が多いです。

日々の業務が忙しく、やり方を変えるための時間がなく今まで通りのやり方を続ける方が早く終わるというのが実情でしょう。

確かに、やり方を変える際には、変えるための準備の時間が必要です。ただし、その準備の時間を捻出したからこそ、年間800時間という時間を手にすることができたのです。

業務の効率化をする際に一番大事なのは、「目の前の時間」ではなく「将来の時間」にあると私は思います。
その部分に意識が持てれば、業務の効率化にも積極的に取り組めるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、私が行った年間800時間の業務効率化策をご紹介しました。

何かを変える際には、必ず時間を捻出する必要があります。
日々の業務に忙殺されると、そのような時間を作るのは至難の業かもしれません。
でも、一度行えば、永遠に時間が手に入ると思えば、少しフットワーク軽くできそうにありませんか?
何も、必ずプログラム化する必要はありませんので、小さなことからでも、初めてみましょう。

今回、詳細なプログラムの部分は割愛しましたので、後日、紹介しようと思います。


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