売掛金の意味
今回は、売掛金の意味を説明します。
売掛金を知るには、企業の営業活動である「売上」を
知る必要があります。
よって、まずは売上の計上基準より紹介します。
売掛金とは?(売上の計上基準)
では、売上の計上基準です。
売上の計上について、
企業会計原則では、売上は「実現主義」によって
計上するが原則となっています。
(2021年4月より「収益認識に関する会計基準」が
適用されておりますが、大企業に限られるので、省略します)
ここで実現主義とは
- 商品・サービスの提供
- それに伴う現金又は現金等価物の取得
の2つが完了した時です。
簡単に言うと
商品の引渡しやサービスを提供し
お金か売掛金が増えた
時点で、売上が確定したことになります。
そうです、売上が上がった時に
すぐにお金がもらえる場合と
すぐにお金がもらえない場合がありますが、
このお金がすぐもらえない場合に
「売掛金」を使用することになります。
具体的な仕訳は、次に紹介します。
売掛金と売上の仕訳
それでは、具体的な仕訳は以下の通りです。
・すぐに現金がもらえる場合
(借方)現金 xxx円 / (貸方)売上 xxx円
・後日、現金がもらえる場合
(借方)売掛金 xxx円 / (貸方)売上 xxx円
・2週間後、普通預金に振込された場合
(借方)普通預金 xxx円 / (貸方)売掛金 xxx円
売掛金を使用する場合、
売上げを計上してから
実際に現金化されるまでに
上記の例では、2週間要しています。
このタイムラグの間は
売上げは「売掛金」という勘定科目に計上されます。
当然ですが、この売掛金は、
売上げたけど、お金がもらえていないものですので
タイムラグは少なければ少ない方がいいことになります。
売掛金と売上の計上方法
実現主義について、
その売上の認識は以下のような基準があります。
- 出荷基準:商品を出荷して時点
- 納品基準:相手方に納品した時点
- 検収基準:相手方が検収を完了した時点
- 役務完了基準:サービスの提供が完了した時点
この基準は、業種などにより様々ですので
自身の業種において、適切な基準を選択するようにしましょう。
なお、一度選択しますと
変更は難しいので
慎重に検討しましょう。
売上が実現したら(売掛金の計上)
それでは、売上が実現した時に
どのような手続きを
したらよいのか、ご紹介します。
まずは、請求書を発行し、売上の計上をしましょう。
その場合の仕訳は、以下の通りです。
売掛金 ×××円 / 売上 ×××円
この場合に、間違いやすいのが
この売上の計上をする日について、
請求書発行日と勘違いされる方が多いですが、
こちらはあくまでも「実現した日」となります。
例えば、12月30日に売上が実現し
1月5日に請求書を発行した場合ですが、
売上が実現した日は
12月30日ですので、
12月の売上に含まなければいけません。
次に、「検収基準」を採用している場合ですが
取引の相手方から検収書を受領するようにしましょう。
特に年をまたぐ場合には、必ず取得し
適切に保存しておきましょう。
まとめ
今回は、フリーランスの経理のうち
売上の計上について、ご紹介しました。
令和3年分の売上についても
数字が固まりつつある状況かと思いますが
請求書や検収書など、今の時点で
きっちりと揃えるようにしましょう。
会計処理をスムーズに
処理するには、時に専門家の知識を
借りることも有効です。
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